弁理士試験-PCT30条(4)ただし書と64条(4)(a)

PCT30条(4)ただし書と64条(4)(a)
PCT – ポン太
2010/03/23 (Tue) 23:33:42
PCT条約なのですが、30条(4)但し書きがいまいち理解できません。
「条件とする」とありますが、条件として何なのでしょうか?
但し書きのことを条件として、本文に規定された通報、公表の意味が含まれるということなのでしょうか?
もう一つ、これもPCT条約なのですが64条(4)(a)の意味が理解できません。「先行技術の問題について実際の出願日と同等に取り扱わない」とはどういう意味でしょうか?
お手数ですが、よろしくお願いします。
Re: PCT – 管理人
2010/04/02 (Fri) 00:58:49
PCT30条(4)ただし書の「ただし、国内官庁が、国際公開前又は、国際公開が優先日から二十箇月を経過する時までに行われない場合には、優先日から二十箇月を経過する前に、国際出願又はその翻訳文を一般に公表してはならないことを条件とする。」とは、一般公表を含む「知得されるようにする」ことが出来る場合であっても、上記条件を満たさない場合は、一般公表をしてはいけない旨を定めています(・・・ややこしい)。
一言で言えば、一般公表の追加条件です。
また、PCT64条(4)(a)の「自国の特許が公表の日前の日から先行技術としての効果を有することを定めているが工業所有権の保護に関するパリ条約に基づいて主張される優先日を先行技術の問題については自国における実際の出願日と同等に取り扱わないこととする国内法令を有する国は、自国の指定を含む国際出願であつて他国においてしたものを先行技術の問題については自国における実際の出願と同等に取り扱わないことを宣言することができる。」とは、公表される前から文献等が先行技術としての効果を有する場合(例えば、いわゆる拡大先願)であって、パリ条約上の優先日と実際の出願日とを差別する国内法令がある場合は、国際出願が先行技術となる条件を実際の出願と異ならせることを宣言できる旨を定めています。
つまり、某超大国のように、国際出願について、「英語によって公開された場合に限り」いわゆる拡大先願の先行技術とすると定めることが可能だということです。
なお、PCTは「Patent Cooperation Treaty」の略なので、PCT条約とはあまり言わんです。
あと、条約の勉強は、ほどほどにしましょう。
【関連記事】
「国際出願での優先権主張」

なお、本日の本室更新は「商標法53条の2」です。
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