最高裁判決の紹介:平成30年(行ヒ)第69号

平成30年(行ヒ)第69号『審決取消請求事件』
進歩性に寄与する顕著な効果に関する最高裁判決です。なお、出題可能性は低いので、実務に影響する方以外は目を通す必要はないと思われます。
結論としては、『予測できない顕著な効果であるかは、発明の構成から当業者が予測できたか否かという観点から検討する』です。

経緯は以下の通りであり、二回目の審決取消という知財高裁の判断が差し戻された形です。
 平成25年1月 :特許庁『動機付けられないので、引用例1及び引用例2に対して進歩性がある』
 平成26年7月 :知財高裁『容易に想到できるので、引用例1及び引用例2に対して進歩性がない』
 平成28年2月 :特許権者が訂正請求
 平成28年12月:特許庁『設計事項であるが格別顕著な効果があるので、引用例1及び引用例2に対して進歩性がある』
 平成29年11月:知財高裁『効果を予測し得るので、引用例1及び引用例2に対して進歩性がない』
 令和元年8月  :最高裁『(知財高裁は)予測できない顕著な効果であるかについて、発明の構成から当業者が予測できた範囲の効果を超える顕著なものであるか否かという観点から検討していない。また、特許発明に係る化合物を特許発明に係る用途に適用することを容易に想到できたことを前提として、同等の効果を有する他の化合物が存在していたことのみから直ちに、予測できない顕著な効果を否定している。よって、予測できない顕著な効果の有無等につき更に審理を尽くさせるため差し戻す』

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