旋回式クランプ事件

旋回式クランプ事件
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SK特許業務法人 特許実務メモ様の
「優先権主張に関する審査基準を知財高裁が否定した事例(旋回式クランプ事件)」

という記事をみて判決文をチェックしてみました。
ポイントは、国内優先(特41条)をした場合に、
優先日後から現実の出願日の間に公開された引例によって、
優先権の効力を失うかどうかという話です。
私の知る限りでは関連する判決は本事件を含めて以下の3つです。
レンズ付きフィルムユニット事件
人工乳首事件←超有名
旋回式クランプ事件←NEW
ざっくり説明すると、
①と③では、優先権の効力が認められ、
優先日基準で特許性が判断されています。
ただし、①のロジックでは、
追加事項がそもそも基礎出願の開示範囲に属するという判断なので、
そういう意味では②と③の事件とは事案が異なります。
これを踏まると、今回の事件の位置づけは、
1.基礎出願の開示範囲を超える事項が追加されている場合であっても、
2.基礎出願の開示範囲に属する発明が、上記事項を発明特定事項として含む形で特定されて出願され、特許登録されたことになるものではない。
ということです。
ただし、②の人工乳首事件は審査時での事例なので、
今回の事件の射程範囲外となる可能性も十分にあります。
つまり、審査時での判断と、権利行使時での判断とが異なる可能性もあります。
【関連記事】
「国内優先権の重複部分」
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