弁理士試験-特164条2項について

特164条2項について
第164条第2項 – yutaro
2013/04/05 (Fri) 22:50:25
いつもお世話になっております。
第164条第2項の青本での説明内容について質問があります。
本項では、特許査定する場合以外の審査官による補正却下を禁止していますが、
その禁止の理由について述べた青本の説明が理解できません。
青本には、
「補正却下の決定は出願の拒絶と結びつくべきものである。
しかも、決定が行われた後に特許をすべき旨の審決が出ることになるのは不合理である。
そこでこのような決定は行わないこととしたのである。」
とあります。
まず「補正却下の決定は出願の拒絶と結びつくべきものである」とはどういうことでしょうか。前置き審査での補正却下決定は、拒絶よりむしろ特許査定に結びつくと思うのですが、何か自分の中で理解が足りていない気がします。
次に、「決定が行われた後に特許をすべき旨の審決が出ることになるのは不合理である」とのことですが、
前置き審査で補正却下して且つ拒絶維持の報告をし、
その後、審判で特許をすべきだと判断されるという流れに違和感を感じないのですが、
どのあたりが不合理なのでしょうか。
以上、よろしくお願いします。
Re: 第164条第2項 – 管理人
2013/04/07 (Sun) 17:08:00
まず、補正却下の結果を考えましょう。
補正が却下されると、補正前の状態に戻ります。
つまり、補正前の状態とは、拒絶理由が通知された状態に戻るということです。
これにより、当該通知された拒絶理由により拒絶査定となる、これが「補正却下の決定は出願の拒絶と結びつく」ということです。
次に、前置き審査で補正却下して且つ拒絶維持の報告をし、その後、審判で特許をすべきだと判断されるということ自体はあってもよいかなと思います。
ただし、却下されたにも関わらず、補正後の請求項に対して特許する旨の審決が出るとなると却下の意味がなく、これは不合理だと思います。
一方、却下が有効で補正前の請求項に対して特許をすべきだと判断されれば良いですが、逆に拒絶するべき旨の審決が出ればこれは不合理です。
なぜなら、審査に対して不服があるから審判を請求したにも関わらず、その審査をした審査官によって補正が却下され、審判で補正後の請求項について審理を受けられなくなるからです。
というわけで、いずれにしても不合理な結果となってしまいます。
【関連記事】
「前置審査における補正却下」
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