弁理士試験-特101条3項と刑事罰

特101条3項と刑事罰
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101条3項 – 教えて下さい
2011/09/30 (Fri) 08:50:56
特許法と関係ないかもしれませんが申し訳ありません。よろしかったら教えて下さい。101条1項3号で「特許が物の発明についてされている場合において、その物を業としての譲渡等又は輸出のために所持する行為」とあります。例えば、港の倉庫においてこれから輸出する侵害品が発見されたとします。この場合、輸出のための所持行為として侵害品を取り扱った者は侵害を問われると考えられますが、保管の場を提供した倉庫会社も侵害者として責を問われるのでしょうか。倉庫会社も侵害品と認識していたとします。101条3項は自ら輸出する者が該当するのでしょうか。しかしこの場合、倉庫会社がなんら罪を問われないのも疑問なのですが。
Re: 101条3項 – 管理人
2011/10/07 (Fri) 14:57:16
特101条のいわゆる間接侵害を犯した者は、侵害罪(特196条の2)の適用があります。
御質問の場合、侵害品の所有者は侵害品を支配している(処分権原を有する)ので、侵害罪の適用があり得ます。
一方、単に保管していたに過ぎない場合は、侵害品を支配しているとはいえず、所持には該当しないので侵害罪は問われません。
なお、盗品の保管(刑法256条2項)と同様に考えれば、罪を問うべきであるという主張も理解はできます。
しかし、間接侵害を犯した者ではないわけですし、倉庫会社に保管品が特許権を侵害するか否かの判断義務を課すというのは負担が大きすぎるように思われます。
よって、私の意見としては、たまたま知っていたからといっても、罪を問う必要まではないように思います。
ところで、故意過失、権利侵害、損害の発生、侵害と損害の因果関係及び損害額を立証できれば、倉庫会社に損害賠償を請求することは可能であると思われます。
【関連記事】
「実用新案法の間接侵害の罪」
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コメント

  1. バテ丸 より:

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    倉庫会社が、保管の依頼者が侵害品を輸出することを知って
    倉庫を提供していたならば、幇助犯が成立するのでは?

  2. ドクガク より:

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    > 倉庫会社が、保管の依頼者が侵害品を輸出することを知って
    > 倉庫を提供していたならば、幇助犯が成立するのでは?
    幇助犯については全く考慮していませんでした(汗)
    おっしゃる通り、幇助犯は成立し得ます。
    ただ、本件については、幇助犯は認定されにくいように思います。
    とういのも、他の倉庫を利用すれば足りるのであれば、当該倉庫会社の行為は侵害行為の発生可能性を高めていないように思うからです。
    もちろん、その倉庫を特に使わなければならない特別な理由があれば別ですが・・・
    また、両者に共同して輸出する意思があれば、共同正犯にもなりそうですね。
    現実的には、共同正犯となる可能性の方が高いように思います。

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