クレームドラフティングコンテストの説明

クレームドラフティングコンテストの説明
クレーム作成タイムバトルがTwitterで目に付いたので、
過去にクレームドラフティングコンテストを主催して痛い目みたおじさんがちょっと語ってみようかと思いました
クレームドラフティングコンテストとは、2010年11月3日から、2014年11月4日まで、Web上で毎年開催されていたコンテストです
お題に対してクレーム(請求項)を作成し、クレーム作成能力を競うもので、
発明を言葉にするという弁理士の仕事をエンタメとしてく世間に伝えるべく、
私弁理士内田浩輔が3~4名の先生方と共に主催していました
 例題:「先割れスプーン
しかし、色々な問題があって、結局5回の開催で幕を閉じました
一言でいえば、つまらなかったということです
もともと、短時間(2時間程度)のWeb上での企画を考えていましたが、以下の問題が生じました
①回答者の回答が回答リミット後半に偏る
②回答者のクレームが被る
これにより、エンタメ性(臨場感)を大きく損なうことになります(私の解説が拙いことは・・・あれとして)
回答者のクレーム被りについては先願主義の加点で対処しましたが、
採点では差がつくものの、エンタメ性という観点からは結局対処法を創作できませんでした
また、採点者の負担があるため、採点時間に1時間程度を要したことも、一般視聴者にとってエンタメ性を大きく損ないました
改善として、翌日結果発表も試行しましたが、エンタメ性の低下を補うことはできませんでした
別の不具合として、採点の困難性もあります
まずクレームの被りがあることもあり、採点による差別化が困難です
また、回答者間の平等という観点から見て満足度も低いという印象をもっています
(なお、仮にクレームのアピールタイムを設けても採点者の主観による評価となる以上は、これを解消し得ません)
採点する側も、自らの採点に絶対の自信が持てない(採点者として公表されたくない)という課題があります
さらに、出題の困難性という問題もあります
①実在の製品を題材にすると現関係者に迷惑をかける
 ※某切り餅特許は関係者が多すぎてクレームの批評など怖くて・・・
②一見して発明内容が理解できる題材でないとつまらない
 ※一図で理解できない発明は視聴者がそもそも見てくれないと予想しています
③従来技術の設定を慎重に行わないと過大に広いクレームが乱立する(狭いクレームは字数制限で解消可能)
 ※広すぎず狭すぎないクレームを作成でき且つ一見して理解できる絶妙な従来技術の設定が必要です
  正直、これが一番難しい(自画自賛ですが、先割れスプーンは良い題材でした)
上記を参照してもチャレンジする猛者はおじさん大好きなので協力を惜しみません
下記に台本を準備しましたのでご参考までにご利用ください
 「クレームドラフティングコンテスト」進行台本
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なお、直近の本室更新は「H30年短答試験条約問10」です。

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