画像を含む部分意匠の位置等に関する質問
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画面表示の部分意匠 – 倭猿
2009/05/21 (Thu) 12:39:03
画面表示の部分意匠について質問があります。
ディスプレイが物品とは別体の場合の「意匠登録を受けようとする部分が占める位置、大きさ、範囲」は、ディスプレイの画面範囲を基準とするんですよね?おそらく。。
Re: 画面表示の部分意匠 – 管理人
2009/05/21 (Thu) 14:46:56
倭猿さん
ご質問ありがとうございます。
意匠審査基準「意匠法第2条第2項に規定する画像を含む意匠」の11頁をご覧下さい。(http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/h18_isyou_kijun/07_04.pdf)
ここには、「物品と一体として用いられる物品に表示される「画像」を含む意匠を部分意匠として意匠登録出願する場合であって、画像を意匠登録を受けようとする部分にするときは、当該物品と一体として用いられる物品に対する意匠登録を受けようとする部分の位置、大きさ、範囲は評価しない。」と記載されています。
よって、ディスプレイが物品とは別体の場合、「意匠登録を受けようとする部分が占める位置、大きさ、範囲」は、評価されません。
Re: 画面表示の部分意匠 – 倭猿
2009/05/21 (Thu) 17:08:57
管理人様
ありがとうございます。
類似(3条1項3号)の判断につきましても同様のことが書いてありますね(14ページ)。当方のチェック漏れでした。
しかし、ホントにそのような理解で正しいのが疑問が残ります。
たとえば、表示されるボタン部分が画面いっぱいの大きさのときと小さいボタンの場合では美感が大きく違うと思われるからです。
いくら審査基準に載っているとはいえ、論文でこの基準を書くのは勇気が要ります。また、書かないのも勇気が要りますね。
Re: 画面表示の部分意匠 – 管理人
2009/05/21 (Thu) 19:01:26
>表示されるボタン部分が画面いっぱいの大きさのときと小さいボタンの場合では美感が大きく違うと思われるからです。
仮にテレビ画面いっぱいの大きさのボタン部分が公知だとして、大スクリーンに投影したら画面いっぱいの大きさにはならないかもしれません。
このように、使用するディスプレイのサイズや余白によって類似範囲が変動するのは好ましくないので、止むを得ない運用だと思います。
ただ、ご指摘の場合は、位置等を評価せずに非類似と判断するのかもしれませんね。
>論文でこの基準を書くのは勇気が要ります。また、書かないのも勇気が要りますね。
現状の試験レベルを考えると、これを書かせる問題がでる可能性は低いと思います。
改正本にも載ってないですからね。
Re: 画面表示の部分意匠 – 倭猿
2009/05/21 (Thu) 21:39:57
管理人様
ありがとうございます。
理解が深まりました。
確かに、別体ディスプレイでどんな大きさ、位置にでも表示できてしまう場合には現行の審査基準の考え方では対応できないですね。
今回得られた知識に基づいて、事案に応じて対応する準備をしようと思います。
ありがとうございます。
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