弁理士試験-特44条第2項但し書き

特44条第2項但し書き
44条第2項但し書き – yutaro
2013/12/05 (Thu) 23:52:20
お世話になっております。
以前、44条~46条の2に関して、遡及についての質問をしましたが、
今一度、確認のため、同じような質問となりますが、ご回答の方よろしくお願いします。
下記は特許法44条の青本の解説です。
「新たな出願に係る発明は、もとの特許出願の当初の明細書に記載されているものでなければならないが、その発明を説明するために新しい技術的事項がその明細書の詳細な説明の項とか図面に入ってくることがあり、その場合にはそれが入ったものが分割出願についての出願当初の明細書及び図面となる(二項本文)。
分割による新たな特許出願はもとの特許出願の時まで出願日が遡るので、なんらの手当をしない場合には、二九条の二の規定の関係では、
(ア)実際には分割時にはじめて明細書に記載された発明までが、もとの出願日まで遡って後願を拒絶できるという不合理な結果を生ずる。
そこで、分割による新たな特許出願が二九条の二に規定する先願となる場合には、その関係についても出願日を遡らせないことにし、その旨の文言を追加したものである。」
また、私の前回の質問、およびここの掲示板のその他の質問のやりとり等から、
分割出願が、分割出願として適法に受理されるかどうかは、
形式的要件を満たしているかどうかであり、この時点では新規事項が追加されてしまっているかどうかは分からない、
と理解しております。
分割出願として受理された後、新規事項が追加されていないことが確かめられると、
そこで初めて遡及効が得られると理解しております。
そこで、前回私は、新規事項が追加されていない場合のみ遡及するのだから、
わざわざ29条の2の例外規定を条文に明示する必要はない旨のコメントをしたと思います(そのときは、46条の2だったでしょうか)
しかし、結局のところ、私は、上記青本の(ア)の箇所が気になったのです。
「(ア)実際には分割時にはじめて明細書に記載された発明までが、もとの出願日まで遡って後願を拒絶できるという不合理な結果を生ずる。」
ところが実際には、「分割時にはじめて明細書に記載された発明」は、条文上は「遡及しない」のですよね?
つまり、青本は、法律上又は条文上ではなく、現実問題として、人為的理由からも
「うっかり遡及させちゃうかもしれない」ということを言っているという理解でよろしいでしょうか?
さらにつっこむと、
29条の2の例外規定がなければ、
新規事項追加時に、うっかり遡及させてしまって、29条の2により他人の出願を拒絶してしまい、
その後新規事項追加が発覚し、遡及効が取り消されたとしても、
29条の2により拒絶されてしまった他人の出願は復活しないor復活したとしても少なくとも迷惑をかけることになる、
だから29条の2の例外規定を書いておいた、という理解でよろしいでしょうか?
さらにさらにつっこむと、
分割→審査官が新規事項追加見逃し→遡及認める→29条の2で他出願拒絶
→新規事項追加発覚→遡及効キャンセル→他出願復活
という流れが確保されているのであれば、
本当は、法律的・本質的には、29条の2の例外規定はいらないのではないでしょうか?
(上記フローで誤って他出願を拒絶してしまっても、法律に厳密に従う限り救われるから)
Re: 44条第2項但し書き – 白服 URL
2013/12/06 (Fri) 00:50:47
こんばんは、白服です。(^o^)
「うっかり遡及させちゃうかもしれない」ということを言っているという理解でよいです。「なんらの手当をしない場合には」そのような困ったことが生じうるので、分割出願が29条の2の「他の特許出願」となる場合については一律に、遡及しないとしています。
「さらにつっこむと、」の段落の部分は、その理解でよいです。他人の出願に対するそのような事態こそが、「不合理な結果」だからです。
「さらにさらにつっこむと、」の段落の部分は、「他出願復活」の流れが確保されていないので、考える必要がありません。また、仮に確保されているとしても、29条の2の規定の適用については遡及させないという規定が必要か否かは、立法論の議論になります。煩わしい判断や手続が発生することを一律に避けるのが好ましいと考える人は「必要」と言い、真実追究型の議論が好きな人は「不要」と言うでしょう。
(なお、分割出願の話とは別になりますが、一旦拒絶が確定した出願が復活しないのは、39条1項でも同じです。後願であることを理由として拒絶確定した出願について、先願で登録になっていた特許権がその後に無効になったとしても、後願は復活しません。)
【関連記事】
「分割出願の遡及について」
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