弁理士試験-商標法での共同出願違反

商標法での共同出願違反
商標法の無効理由について – 初心の者
2019/04/24 (Wed) 12:19:28
商標法では、特許のような共同出願違反は考えられないとしても、例えばA,B 二人で出願したが、登録はA のみにされ商標権はA だけが保有となった場合に、この商標登録を無効にすることはできないのでしょうか?
商46の無効理由には、冒認の場合の規定はありますが、共同の場合の規定はないので、疑問を持ちました。
宜しくお願いします。
Re: 商標法の無効理由について – 管理人
2019/04/25 (Thu) 13:30:28
商46条1項4号に関する質問だと思いますが、これは冒認でも共同出願違反でもありません。
ご質問の事例で、AがBの同意なく出願人名義変更を行ったとすれば、当該手続きが無効となりますので、その無効を争うことはできると思います。
しかし、商標登録自体の無効を争うことはできないように思われます。
なお、共同出願違反に近い事例として、共有に係る商標権の商標権者の一人が、当該商標権の更新を拒否して権利を満了させる一方で、単独で商標登録出願をした事例があります。
この時、対抗して他の商標権者も出願していますが、この対抗出願は、商標登録第4995116号として有効に登録されています。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/TR/JPT_4995116/732D278FCA2811B5C6BC22D75AEC4B24
Re: 商標法の無効理由について – 初心の者
2019/04/26 (Fri) 12:04:08
管理人様
商46①4号は、「いったん誤って無権利者に登録がされたときにはそのままにしておくのは妥当ではないからである」(青本20版、p1588)との解説がありますが、この意味は、冒認ではないのでしょうか?
Re: 商標法の無効理由について – 管理人
2019/04/26 (Fri) 12:50:38
商標分野だと剽窃出願とか先取り出願が、特許分野などの冒認に近い概念です。
とにかく商標分野では冒認という概念が存在しないと覚えて頂ければ正しいかと。
商46条1項4号は、出願権を保護するというか、横取りされた真正の出願人が再出願した場合に、当該再出願に係る商標を登録するための手段だと思います。
Re: 商標法の無効理由について – 初心の者
2019/05/01 (Wed) 10:01:31
管理人 様
商標法分野では、冒認出願というよりは剽窃出願という考え方を取るべき。
ご回答有難うございます。自分のなかの考え方が整理されました。
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