弁理士試験-債権者代位に基づく差止請求

債権者代位に基づく差止請求
債権者代位権(民423条)に基づく差止請求 – 太陽王
2014/05/04 (Sun) 23:21:26
お世話になります。
通常実施権者による債権者代位権(民423条)に基づく差止請求ですが、
TACの論文マニュアルでは、独占的通常実施権でもそれ以外の通常実施権でも、
第三者の実施排除協力義務を契約で明記している場合は行使可能とあります。
一方、過去問の解説(正林真之監修 論文過去問マスター、平成5年特第1問)では、
独占的通常実施権の場合のみ、代位行使が可能とあります。
どちらが正しいのでしょうか。
以上、よろしくお願いします。
Re: 債権者代位権(民423条)に基づく差止請求 – 管理人
2014/05/13 (Tue) 12:28:13
独占的通常実施権の場合でも、独自の権利として差止請求権を行使することはできません。
また、特許権者の有する侵害者に対する妨害排除請求権を代位行使することによって、特許権者の実施権者に対する債務の履行が確保される関係にはないので、債権者代位による保全も許されないと解されます。
一方、独占的通常実施権でもそれ以外の通常実施権でも、特約により、特許権者が権限なき第三者の実施を排除する義務を負う旨を明示している場合には、代位行使が認められます。
なお、私見ですが、独占的通常実施権については黙示的に権限なき第三者の実施を排除する特約が結ばれると解する余地はあるように思われます。
【関連記事】
「独占的通常実施権と不法行為」
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