弁理士試験-特許査定後の分割について

特許査定後の分割について
特許査定後の分割について – 初心者
2016/09/21 (Wed) 22:13:37
特許出願X(a,b/a,b,c)が特許査定を受け、管理上の都合から、発明aの出願X1(a/a,b,c)と発明bの出願X2(b/a,b.c)に分割したいとします。
このような場合、親出願Xは特許査定されたので、補正することができないと思います。従って親出願Xと新たな分割出願X1、X2はそれぞれ特39条違反(ダブルパテント)になるということでしょうか?
ご教示のほどよろしくお願いします。
Re: 特許査定後の分割について – 管理人
2016/09/23 (Fri) 12:09:59
特許X(a,b/a,b,c)は、特許出願X1(a/a,b,c)と、特許出願X2(b/a,b.c)とのそれぞれに対して、同一の請求項を含んでおります。
よって、特許出願X1及びX2は、特39条2項に該当して拒絶されます。
一方、特許Xは既に登録されていることから、拒絶理由が通知されることはありません。
ただし、特許権者と出願人とが異なる場合には、拒絶理由通知をする際に、特許権者にその事実が通知されます。
Re: 特許査定後の分割について – 初心者
2016/09/24 (Sat) 23:24:13
そうしますと、特許査定後の原出願X(a,b/a,b,c)を、分割出願X1(a/a,b,c)とX2(b/a,b,c)に適法に分割するには、どのようにするのでしょうか?
某受験機関の資料には、「原出願Xの先願の地位を残さないように料金不納により出願却下に至らせて、分割出願に特39②項の拒絶理由を残さないようにする」との記述がありますが、どうもよくわかりません。
混乱・錯乱状態に陥りました。ご教示のほど宜しくお願いします。
Re: 特許査定後の分割について – 管理人
2016/09/26 (Mon) 12:19:27
特許料を納付しないという選択肢があるのならば、
①特許査定
②分割出願(特44条1項2号)
③1~3年分の特許料(特107条1項)を納付しない
④出願却下(特18条1項)
⑤先願の地位の消滅(特39条5項)
を経て、特許査定後の原出願X(a,b/a,b,c)を、分割出願X1(a/a,b,c)とX2(b/a,b,c)に適法に分割(登録)できます。
・・・が、実際にやることはないと思います。
Re: 特許査定後の分割について – 初心者
2016/09/27 (Tue) 17:02:40
ご回答有難うございます。
別の資料には、「特許査定謄本送達後30日以内、∵特許査定後に明細書の発明を分割可」との記述がありました。これですと、親出願はそのまま特許査定を受け、新たな出願(分割出願、クレームアップと呼ぶのでしょうか)が問題なくできそうだ、と理解しました。
余り細部にはこだわりたくないのですが(短答対策として、もっと基本的な事項の知識の定着に時間をかけたいのですが)、気になって質問させて頂きました。有難うございます。
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