弁理士試験-国際出願と特39条

国際出願と特39条
国際出願と39条の関係 – 論文受験者
2013/06/14 (Fri) 12:56:25
以前同じような質問をしましてご回答ありがとうございました。
少し問題は変わるのですが、日本を指定国に含む国際出願A(発明イ)をX国に適法に行った後、適法にパリ条約に基づく優先権主張をして日本に特許出願B(発明ロ)をした場合、LECの回答では特許出願Bの29条1項等の基準が国際出願Aの日になるため、両出願は39条2項の同日出願として拒絶理由通知を受けるとあるのですが、国際出願と特許出願は39条の対象となるのでしょうか。当該国際出願は日本以外の外国を指定しているので日本の特許法39条の対象にはならないのではないでしょうか。
Re: 国際出願と39条の関係 – 白服 URL
2013/06/14 (Fri) 20:54:55
こんにちは。白服です。
その事例は、国際出願Aを国内移行した(184条の4以下の手続をした)のであれば、39条の先願たりえます。
また、その事例は国内優先権ではないため、国際出願Aのうち日本に移行した出願が、特許出願Bをしたことによって取下げ擬制となることもありません。
なお、
>当該国際出願は日本以外の外国を指定しているので日本の特許法39条の対象にはならない
↑これは誤りです。どこからこのような解釈が出てくるのでしょうか? その出願が39条の対象(先願)になるかどうかは、国際出願が日本に移行されているかどうかにより決まります。
Re: 国際出願と39条の関係 – 論文受験者
2013/06/22 (Sat) 20:24:47
白服様
理解不足で申し訳ありません。
パリ条約に基づく優先権を主張しているので、特許出願Bが日本に行った出願であるため、自動的に国際出願Aは日本以外の国の指定となるのではないでしょうか。
その場合、(パリは別別の国の出願の話であるため)39条の対象とならないような気もするのですが。申し訳ありません。
「その出願が39条の対象(先願)になるかどうかは、国際出願が日本に移行されているかどうかにより決まります。」という箇所をわかりやすく教えていただきたいのですが。、
Re: 国際出願と39条の関係 – 白服 URL
2013/06/22 (Sat) 22:57:17
こんにちは。白服です。
>自動的に国際出願Aは日本以外の国の指定となるのではないでしょうか。
↑これは誤りです。どの条文からこのような解釈が出てくるのでしょうか? 
>その場合、(パリは別別の国の出願の話であるため)39条の対象とならないような気もするのですが。
もちろん、外国で審査されている出願が、日本の39条の先願になるはずはありません。この事例では、国際出願Aが日本に移行された場合に39条の問題が生じうるということですよね。39条は、あくまで日本の審査に係属している出願同士の話です。
ところで、論文受験者さんは、特許法の184条の3~184条の20の規定の役割を理解しているでしょうか?
これらは、PCT出願について、いわゆる国際段階にある出願を、日本の国内段階に繋ぐための規定です。国内移行手続(184条の4以下の手続)が完了すると、以降は通常の国内出願と同様に扱われます。
したがって、国際出願Aを日本に国内移行することが、39条の先願たりうる条件になります。(もちろん、その後、出願を取下げたり拒絶になったりしないという、いわゆる先願の地位を有する必要がありますが。)
これに対し、国際出願Aを日本に国内移行しなかった場合は、日本を指定した分については出願を取り下げたものとみなされますので(184条の4第3項)、39条の先願たりえません。
条文を根拠にして考えましょう。
【関連記事】
「パリ優先と特許要件」
↓クリックありがとうございます。
にほんブログ村 士業ブログ 弁理士へ

なお、直近の本室更新は「H25年短答試験問12」です。
↓弁理士試験ならLECオンライン Wセミナーで資料請求してね↓
  
弁理士サイトはこちら

コメント

タイトルとURLをコピーしました