弁理士試験-予約承継と冒認出願

予約承継と冒認出願
予約承継が有効になるタイミングについて(論文H14 特実第1問) – 太陽王
2014/01/25 (Sat) 10:24:54
論文H14特実第1問について質問です。
ストーリーはざっくり言うと
甲会社は職務発明を予約承継させる職務規定があるけれど
職務発明をした乙が、勝手に出願してしまった。
というものです。
この場面をH23改正後で考えると
(1)出願前の特許を受ける権利の承継は承継人が特許出願しなければ対抗要件を得ない(特34条1項)から、乙の出願は冒認ではない。でよいでしょうか。
(2)乙の出願後、特許権設定登録前の特許を受ける権利の承継は、職務規定を根拠に民法の規定により、甲会社が乙に対して請求できる。
でよいでしょうか。
(3)乙の出願により特許権が発生した場合、乙の出願は冒認ではなく123条1項6号の無効理由に該当しないから74条1項による移転ではなく、上記同様に職務規定を根拠に民法の規定により、甲会社が乙に対して請求できる。
もし乙がほかの誰かと共同出願していた場合は、74条3項は適用されず共有者の承認が必要。ということでよいでしょうか。
以上、よろしくお願いします。
Re: 予約承継が有効になるタイミングについて(論文H14 特実第1問) – 初学者
2014/01/25 (Sat) 18:39:09
乙の出願は冒認ではないでしょうか?
34条1項の対抗要件は第三者であって、この場合の甲と乙は当事者にあたるはずです。予約承継で乙から甲に
特許を受ける権利は移動していて、これは甲乙の間では有効です。
したがって、乙の出願は特許受ける権利のないものの出願になるので、冒認として拒絶されます。
現在では割と素直に解釈できる問題です。
この問題のキモは以前調べたことがあります。
平成14年当時は冒認を示す49条7号の規定が現在と違っていて、
「その特許出願人が発明者でない場合において、その発明について特許を受ける権利を有していないとき」
となっていました。これだと、問題の状況においては、発明者乙の出願が冒認ではないようにも読めます。
現在は
「その特許出願人がその発明について特許を受ける権利を有していないとき」
となっており、わかりやすくなっていますから。
平成14年当時は問題の状況で発明者乙の出願がどうなるかについては、いろいろと考察することが
あったのでしょう。今では甲との関係では冒認であり、解釈の余地がない問題になっています。
Re: 予約承継が有効になるタイミングについて(論文H14 特実第1問) – 管理人
2014/01/31 (Fri) 15:01:29
初学者さん
回答への御協力ありがとうございます。
さて、初学者さんがおっしゃる通り、H23年改正により乙の出願は特49条7号によって拒絶されます。
なお、実際には特許庁がそれに気づけずに登録されてしまうでしょうから、特74条の適用もあり得る事例です。
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「冒認出願と先願の地位」
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