弁理士試験-部分意匠の類否判断

部分意匠の類否判断
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部分意匠の類否判断について – ブスタマンテ
2011/03/11 (Fri) 13:29:25
先願の部分意匠の意匠権(公報発行済)が存在する場合、後願となる部品(先願の部分と類似)の意匠登録出願は新規性なし(3条1項3号)で拒絶されますが、両者は物品非類似なので、部分意匠の類否判断の4基準では判断できないと思います。もしかしたら3条の2の判断と同様に2基準(機能・用途、形態の同一・類似)での判断なのでしょうか?
本件は審査基準等からは探し出せませんでした・・・
また、上記の場合で後願が無権原者による当該部品の実施をしている場合も、類否判断は2基準であり、この場合は直接侵害(23条)となるのでしょうか?
以上の件、どうか宜しくお願い致します。
Re: 部分意匠の類否判断について – こにたん
2011/03/12 (Sat) 19:08:52
自転車が公知となっていた場合、その自転車のハンドルも公知になるということでは?
Re: 部分意匠の類否判断について – ブスタマンテ
2011/03/13 (Sun) 01:23:10
にこたんさん、返答ありがとうごさいます。
私もそう考えており、何ら疑っていませんでしたが、部分意匠の類否判断について考えているうちに分からなくなったのです。部分意匠の類否判断での4基準をどのように使うのか・・・・審査段階においても侵害事件においても類否判断をすると思うのですが、そのときの論理展開が分からなくなったのです。要するに、「一方が部分意匠(意匠権)だったら常に4基準で判断する」というのであれば、拒絶や侵害に該当しなくなってしまうのですが、だからといって2基準で判断するといった明文を探せないので困っているということです。それとも、このような事例では部分意匠を考慮する必要がないのかな・・・?
Re: 部分意匠の類否判断について – 管理人
2011/03/15 (Tue) 12:27:39
こにたんさん
回答への御協力ありがとうございます。
さて、類比判断の基準がどうというよりも、審査の段階で先の公知意匠が部分意匠に係る意匠の場合、当該公知意匠の一部も公知になるというだけです。
つまり、先の公知意匠が部分意匠であった場合、その他の部分を含む全体意匠(例えば、自転車)の内、全体意匠の部分の意匠(例えば、ハンドル)も公知になったものと判断されます。
そのため、当該部分の意匠と、後願意匠とが類否判断されることになります。
なお、先の公知意匠が部品に係る全体意匠であり、後願が当該部品に係る部分意匠である場合、物品非類似となります。
公知意匠によって、その他の部分を含む全体の物品が公知となるわけではないからです。
ところで、部分意匠に係る意匠権の直接侵害の範囲は、同一又は類似する物品に関する意匠の一部が、当該部分意匠と同一又は類似するものに対して及びます(意23条)。
よって、部品のみの実施は、部分意匠に対する間接侵害となります。
Re: 部分意匠の類否判断について – ブスタマンテ
2011/03/15 (Tue) 14:06:41
ありがとうございます。
「当該部分の意匠と、後願意匠とが類否判断される」ので結局のところ類否判断は2基準で判断しているということなんですね。先願の部分意匠の破線部分を含めた全体のどこかに後願意匠(実施意匠も)と同一又は類似部分があれば、その部分の物品(用途・機能)の同一・類似、その部分の形態の同一・類似を判断する。要するに全体意匠が公知である場合と同じ判断だということだと理解しました。
Re: 部分意匠の類否判断について – 管理人
2011/03/15 (Tue) 21:00:29
>「当該部分の意匠と、後願意匠とが類否判断される」ので結局のところ類否判断は2基準で判断しているということなんですね。
とおっしゃっておりますが、そもそも後願は部品の全体意匠ですので、先願意匠における「意匠登録を受けようとする部分の位置、大きさ、範囲」は関係ないと思います。
また、審査基準通りであれば、比較対象である部分の機能が同一・類似であっても、物品が非類似であれば公知にはならないと思われます。
Re: 部分意匠の類否判断について – 論文修験者1号
2011/03/15 (Tue) 23:49:31
管理人様
横からすみません。
そもそも、先願の部分意匠の意匠権(公報発行済)が
存在する場合、なぜ、後願となる部品(先願の部分と類似)
の意匠登録出願は新規性なし(3条1項3号)で拒絶される
のでしょうか。
「用途及び機能」、「形態」という用語を使用して、
ぜひとも分かりやすい解説を宜しくお願いします。
Re: 部分意匠の類否判断について – ブスタマンテ
2011/03/16 (Wed) 00:02:38
すみません。私の説明がまずかったのではないかと思われます。2基準(勝手に言ってます)とは、「~位置、大きさ、範囲」のことは含んでおらず、①後願部品の物品(用途、機能)と同一又は類似であり、②後願部品の形態と同一又は類似、であることを言ってるつもりで①②はともに比較している部分のみに着目したもので、通常の類否判断手法のことだと思っています。
でもやっぱり間違っているのかな・・・・
Re: 部分意匠の類否判断について – 管理人
2011/03/16 (Wed) 12:13:28
論文修験者1号さん
ブスタマンテさん
まず、意3条1項2号では、「刊行物に記載された意匠」(つまり、出願前に発行された公報に記載された意匠)と規定されています。
つまり、審査基準に記載されているように、「刊行物に記載された意匠」には、「刊行物に記載された物品に係る意匠はもちろん、その物品の中に含まれるその物品とは非類似の物品に係る意匠(例えば、部品に係る意匠)であっても、当該意匠自体の具体的な形態を識別できる」意匠が含まれるのです。
当然、後願に係る物品が先願に係る物品とは異なるとしても、刊行物に記載された部品(上記非類似の物品)の意匠と後願に係る物品の意匠との類否が比較されることになります。
その上で、①両意匠に係る物品と、②その用途・機能と、③その形態が同一又は類似であれば、両意匠は同一又は類似となります。
その結果、後願が拒絶されるのです。
なお、上記①と②は密接不可分なので、2基準と言えばそうかもしれません。
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