R2改訂版の意匠審査基準について – けっこうなベテラン(受験生)
2020/10/12 (Mon) 19:23:30
いつも大変お世話になっております。
第Ⅵ部第2章4.1 要旨を変更するものとなる補正の類型 では、「意匠登録を受けようとする範囲を変更する場合」という類型があるのに対し、この意匠審査基準の他の場合(例えば、第Ⅳ部第3章6.1(組物の場合の要旨を変更するものとなる補正の類型))では、上記の類型に該当する類型が無いのは何故でしょうか?
御教示のほど、よろしくお願い申し上げます。
Re: R2改訂版の意匠審査基準について – 管理人
2020/10/13 (Tue) 15:49:42
「ここでは、組物の意匠の補正に関する審査官の留意事項を記載する。その他、補正に関する基本的な取扱いは、第Ⅵ部第 1 章「補正」及び第 2 章「補正の却下」を参照されたい。」
と記載されている通りで、重複記載を避けているためであると思われます。
Re: R2改訂版の意匠審査基準について – けっこうなベテラン(受験生)
2020/10/14 (Wed) 19:12:05
大した意味を持つ箇所ではないと思いますが、重ねて質問させて下さい。
第Ⅳ部第3章6.1(組物の場合の要旨を変更するものとなる補正の類型)を例に挙げると、その全てが、第Ⅵ部補正の第2章3.1と4.1.1と4.1.2の抜粋です。第Ⅵ部補正の第2章4.1.3だけを除いた理由をご教示願います。
Re: R2改訂版の意匠審査基準について – 半熟系Nakagaki
2020/10/14 (Wed) 23:20:43
けっこうなベテラン(受験生)さん
横入りで感想を述べさせてください。
現状の審査基準を確認しましたが、確かに
第Ⅵ部補正「4.1.3 意匠登録を受けようとする範囲を変更する場合」に相当する記載は、
組物等の他の部分にはありませんでした。
正直な話、この記載が有ることを知りませんでしたので、勉強になりました。
また、少なくとも私が合格した年の審査基準では、第Ⅵ部補正4.1.3に対応する記載は見付かりませんでした。前回の改訂時の審査基準には第Ⅵ部補正4.1.3に対応する記載がありましたので、いつの間にか入った形ですね。
もしかしたら、この記載は審査基準改定時に多く寄せられた質問に答える形で、確認的に設けられたのかもしれません。
個人的には、第Ⅵ部補正4.1.3の内容は、「4.1.1 その意匠の属する分野における通常の知識に基づいて当然に導き出すことができる同一の範囲を超えて変更するものと認められる場合」に含まれると思います。このため、第Ⅵ部補正4.1.3は無くてもよいと思います。
Re: R2改訂版の意匠審査基準について – 管理人
2020/10/15 (Thu) 13:15:01
半熟系Nakagakiさん
ご協力ありがとうございます。
さて、「意匠登録を受けようとする範囲を変更する補正」については、平成31年4月26日の基準改正で加わっています。
このときに、組物などの他の項目については追加する改正を省略したために、現在も「第2章4.1.3」だけ除かれているものと思われます。
なお、「意匠登録を受けようとする範囲を変更する補正」を要旨変更として特に加えた趣旨は、部分意匠の欄がなくなり、出願人は全体意匠を意図していたが、全体の一部の形態が欠けている出願が生じることに対応するためと思われます。
例えば、意図せずに部分意匠と認定された場合に、意匠登録を受けようとする範囲を変更する補正(欠けている形態の追加)は、認められないということです。
Re: R2改訂版の意匠審査基準について – 半熟系Nakagaki
2020/10/16 (Fri) 08:50:28
ドクガク先生
特許庁に問い合わせましたところ、当該記載の違いについて、特別な意図はないとの回答を得ました。
具体的には、以下の通りです。
(1)補正却下に関する「詳細な説明」を記載する箇所と、各項目に関する概要の説明の箇所との記載内容の違いとなっている。
(2)4.1.3の記載内容は4.1.1が意匠全体(全体意匠も部分意匠も含む)の記載内容であるのに対し、特に部分に係る意匠に関する記載になっている。内容として被る部分はあるかと思うが、当該部は補正に関する詳細な説明の箇所なので記載している
Re: R2改訂版の意匠審査基準について – 管理人
2020/10/16 (Fri) 12:07:41
半熟系Nakagakiさん
わざわざお問い合わせ頂きありがとうございます。
想定通りの回答かと思います。
Re: R2改訂版の意匠審査基準について – けっこうなベテラン(受験生)
2020/10/16 (Fri) 19:56:22
半熟系Nakagaki先生、ドクガク先生
大変納得できる御回答を頂き、誠にありがとうございました。
コメント