H28短答特実20枝3について

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特許法 独学 チワワ

H28 特実20 枝3 につきまして – ワカコ
2022/04/03 (Sun) 12:25:33
(ハ) 甲は、特許請求の範囲に自らした発明イのみを記載し、願書に最初に添付した明細書には、発明イとともに自らした発明ロを記載して平成27年6月1日に特許出願Aをした。乙は、自らした発明ロについて、平成27年7月1日に特許出願Bをした。その後、甲は平成27年8月1日に出願Aの一部を分割して発明ロに係る新たな特許出願Cをし、その後、出願Aは出願公開されることなく取り下げられた。この場合、出願Bは、出願Cで拒絶されることはない。

解答
 × 特44条2項に記載の通り。分割出願は、もとの特許出願の時にしたものとみなされるので、出願Bと出願Cの特許請求の範囲に発明ロが記載されていれば、出願Bは特39条で拒絶される。

:この場合、出願Cは29の2の他の出願に該当し、平成27年8月1に出願されたものとみなされ拒絶されるのではないのでしょうか?
混乱してきてしまい、ご教示いただけますと幸いです。

Re: H28 特実20 枝3 につきまして – 左近
2022/04/04 (Mon) 06:11:31
横からすみません。

「ある出願に対して分割出願が拡大先願の地位を有するか否かを考える場合に(分割出願を他の出願とする場合に)」分割出願の出願日は現実の分割出願日となります。
一方で、分割出願に対してある出願が拡大先願の地位を有するか否かを考える場合には、分割出願の出願日はもとの出願の出願日とみなされます。
従って分割出願Cに対して拡大先願の地位を有する出願があるかを考える場合、分割出願Cの出願日は6/1とみなされます。
なので出願Aは拡大先願の地位を有さず(公開されていないし、そもそも出願日同一、出願人同一のため)、出願Bも拡大先願の地位を有しません(出願Cよりも出願日が後であるため)。
という感じかなと思います。

Re: H28 特実20 枝3 につきまして – 内田浩輔
2022/04/04 (Mon) 14:18:50
左近寺さん、ありがとうございます。

補足しますと、問題の時系列は以下のような状態です。
平成27年6月1日:甲が特許出願A(発明イ及び発明ロ)
平成27年7月1日:乙が特許出願B(発明ロ)
平成27年8月1日:甲が分割出願C(発明ロ)

ここで、新たな分割出願Cの出願日は、もとの特許出願Aの時にしたものとみなされます(特44条2項)。
つまり、分割出願Cの出願日は、特許出願Bの出願日より前の平成27年6月1日となります。
よって、特許出願Bは分割出願Cの日前の他の特許出願には該当せず、分割出願Cが特29の2によって拒絶されることはありません。

また、新たな分割出願Cが特29の2に規定する他の特許出願(「当該特許出願の日前の他の特許出願」)に該当する場合は、分割出願Cは現実の出願日(平成27年8月1日)の時にしたものとみなされます(特44条2項ただし書)。
よって、分割出願Cは特許出願Bの日前の他の特許出願には該当せず、特許出願Bが特29の2によって拒絶されることはありません。

Re: H28 特実20 枝3 につきまして – kim
2022/04/06 (Wed) 17:10:03
横から失礼致します。

この問題は”出願Bは、出願Cで拒絶されることはない”と言っているので、分割出願Cが特許出願Bの日前の他の特許出願には該当せず、特許出願Bが特29の2によって拒絶されることはないのであれば解答は〇になるのではありませんか?

Re: H28 特実20 枝3 につきまして – 左近寺
2022/04/12 (Tue) 06:03:35
29の2で拒絶されることはないですが、39条で拒絶されるため回答が×ということかと思います。

Re: H28 特実20 枝3 につきまして – 内田浩輔
2022/04/12 (Tue) 10:07:15
左近寺さんありがとうございます。
左近寺さんがおっしゃる通りで、特39条で拒絶されます。

Re: H28 特実20 枝3 につきまして – kim
2022/04/13 (Wed) 15:52:39
ご回答ありがとうございました。

問題と異なる複数パターンに対する特29の2の適用について解説されているのを読んでいる間に特29の2に関する問題だと思い込んで勘違いしてしまいました。
失礼致しました。

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