弁理士試験-分割要件と新規事項

分割要件と新規事項
分割出願。たくさんあり恐縮です。試験直前ということでお許しいただきたく。 – 短答2年目
2013/05/05 (Sun) 12:11:58
Q1:日本語出願を分割出願するときに単一性を満たす新規事項を追加することは拒絶理由とはならない(49条にない)。新規事項については遡及効が得られない。 は正しいですか?
一方、分割出願の範囲について、
補正可能な時(44条1項1号) ⇒ 当初の明請図の範囲(補正が当初の明請図まで可能だから)
補正不可能な時(44条1項2,3号) ⇒ 分割直前の明請図の範囲
までの範囲で出願すべし。
と憶えてきました。(44条についての予備校の解説より)
Q2:これは遡及効が働く要件を言っているだけですか?
Q3:補正可能でない時に、当初の明請図の範囲にまで広がって分割出願した時には拒絶査定にはならない。は正しいですか?
Q4:外国語書面出願の翻訳(明請図、請求の範囲のみではない)が外国語書面の範囲にない時、拒絶理由(49条6項)且つ、無効理由(123条5項)。は正しいですか?
Q5:外国語書面出願において、すでに翻訳文を提出している(願書の添付書類となっている)とします。単一性は満たすものの翻訳文にはない新規事項を日本語で追加して分割出願したとき、この分割出願に対しては拒絶理由と無効理由はない。この分割出願は外国語書面出願ではないから。は正しいですか?
Re: 分割出願。たくさんあり恐縮です。試験直前ということでお許しいただきたく。 – 管理人
2013/05/07 (Tue) 12:31:30
Q1:拒絶理由ではありませんが、遡及効を得られない結果、親出願により拒絶されると思われるので、実質的には特許を得ることができません。
Q2:「遡及効が働く要件」というよりも、「適法な分割のの要件」です。
Q3:拒絶理由ではありませんが、遡及効を得られない結果、親出願により拒絶されると思われるので、実質的には拒絶査定となります。
Q4:条文通りです。これ、確認の必要ありますか?
Q5:翻訳文にはない新規事項を日本語で追加して分割出願すること自体は拒絶理由ではありませんが、遡及効を得られない結果、親出願により拒絶されると思われるので、実質的には拒絶査定となります。
Re: 分割出願。たくさんあり恐縮です。試験直前ということでお許しいただきたく。 – 短答2年目
2013/05/10 (Fri) 05:05:51
管理人様、どうもありがとうございます。
Q1,3,5なのですが、親出願により拒絶される、が分かりません。分割の要件の”特許出願の一部を一又は二以上の”(44条1項柱書き)の意味が分かっていないのだと思います。
分割時に加わった内容が、親出願の請求する発明と単一性を保っていて、且つ、新規な内容の場合にはどうなりますか?つまり、明細書の記載に全く新しい記述を加え、これが請求項に入ったような場合です。例えば、簡単な例で言いますと、パラメータの限定の発明を明細書と請求項とに加えるようなことです。
特許部から”分割をします。単一性を満たす範囲での現時点での最新の発明を付け加えるので提出してください”とは過去に言われたことはないのですが。優先権主張では、”優先権主張します。単一性を満たす範囲で現時点での最新の発明を付け加えるので提出してください”が普通です。
Re: 分割出願。たくさんあり恐縮です。試験直前ということでお許しいただきたく。 – 管理人
2013/05/10 (Fri) 11:59:17
遡及効を得られない結果、親出願が引例となるという意味ですので、新規な内容で進歩性もあれば親出願のみを引例としては拒絶されません。
しかし、実務では質問のような手続きをしませんし、聞いたこともないです(そもそも、故意に新規事項を追加して分割出願するという発想からして分割出願を理解しているのか疑問に感じますし、ありえない想定ですよ・・・)。
なお、国内優先と分割を同列に語るのはやめたほうがいいです。
【関連記事】
「当初明細書からの分割制限」
↓クリックありがとうございます。
にほんブログ村 士業ブログ 弁理士へ

なお、直近の本室更新は「特許法127条」です。
↓弁理士試験ならLECオンライン Wセミナーで資料請求してね↓
  
弁理士サイトはこちら

コメント

タイトルとURLをコピーしました