職務発明制度導入によるメリット

業務発明の届出を義務化

業務発明(会社の業務には属するが従業員の職務に基づいて創作された発明ではない発明)の届出を義務化することによって、従業員が職務発明であると認識しない結果として、発明届出がなされないという事故を防ぐことができます。また、優先交渉規定を設けることによって、業務発明であっても会社が優先的に取得することができます。

発明の持ち逃げ防止

会社が原始取得する規定を設けることによって、従業員が発明(特許受ける権利)を取得することがなくなります。そのため、従業員が競業他社に転職後に発明を出願したとしても、冒認出願を理由として無効にすることができます。なお、冒認出願に対して、正当な権利者に特許権を移転するように請求することができます(特74条)。

知的財産部の地位向上

知的財産部から報奨金が支払われるルートを設けることによって、人事評価機関としての機能を知的財産部に持たせることができます。これにより、研究開発部門からの知的材細分の評価を改めて、知的財産部の相対的な地位を向上させることができます。特に、知的財産部に属する知財担当者が、直接報奨金を交付する制度とすることによって、知財担当と発明者との交流機会を設けることができます。

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