弁理士試験-インクタンク事件

インクタンク事件
インクタンク事件について – 自信喪失
2010/06/29 (Tue) 07:21:58
インクタンク事件について、どうしても理解できない文言があります。この事件の要旨は、
特許権者等がわが国において譲渡した特許製品につき加工や部材の交換がなされ、それにより当該特許製品と同一性を欠く特許製品が新たに製造されたものと認められるときは、特許権者は、その特許製品について、特許権を行使することが許されるというべきである。
だと記載するレジュメがあります。この要旨は、判決文を再現したものだと理解しております。この中で『当該特許製品と同一性を欠く特許製品が新たに製造され...』とありますが、この文言がよく理解できません。この箇所は、『当該特許製品と同一性を有する特許製品が新たに製造され...』の意味ではないでしょうか? 特許発明の本質的価値を発揮する製品を再生産したことに特許権が及ぶのですから、本来は、そのような表現にすべき文言だと思うのですが、どうでしょうか?
Re: インクタンク事件について – 管理人
2010/06/29 (Tue) 21:33:16
詳細は私の判例解説を読んで頂きたいのですが(http://benrishikoza.web.fc2.com/hanrei/inkjiken.html)「特許製品と同一性を欠く特許製品」で正しいです。
特許発明A+Bがある場合に、A+Bを備えた特許製品に加工を施し、侵害製品A+B+αを製造した場合を考えます。
この侵害製品は当初の特許製品とは異なるものですが、特許発明を実施しているため、特許製品と言えます。
なお、当該判例は、「インクの補充が可能となる構成」の追加をもって、+αと認定しています。
【関連記事】
「キヤノン非純正インクカートリッジ特許侵害訴訟、製品差止めで和解」

なお、本日の本室更新は「H22短答試験問い26」です。
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