弁理士試験-業務範囲と職務発明

業務範囲と職務発明
業務範囲と職務発明 – あやパパ
2016/02/03 (Wed) 06:20:20
業務範囲
ですが、どのように判断すべきなのですか?
業務範囲とは、
客観的に業務の遂行と技術的関連性のある範囲
という記述がある一方で、
使用者が現に行っている、あるいは、将来行うことが具体的に予定されている全事業
ともなっています。
問題内容
①甲社(職務発明規則なし)は機械メーカ。
②甲社の従業員Aは甲社にて過去に行っていた研究開発(現在は営業職)のノウハウから新規な冷却システムの着想を得た。
③自動車メーカ乙社(発明時点で特許を受ける権利は乙社の契約あり、35条3項)の従業員BはAの友達。
④AはBに上記着想を伝え、共同開発した。
⑤Aと乙社とで共同出願した。
というものです。
自動車に使う冷却システムが
機械メーカ甲の業務範囲に入るのか
で悩みました。
機械メーカなら冷却システムは入るとも思えます。最初はそう考えました。素直に。
しかし、機械メーカにも多くの種類があります。ロボットメーカかもしれませんし、自動車部品会社かもしれません。ロボットメーカにとって、自動車用エンジンの冷却システム、即ちラジエータ関連は業務ではあり得ません。
そもそも、自社の業務範囲なのに、従業員でありながら他社の友人と共同開発して、その他社と自分との共同出願を行うなどあり得るだろうかと考えました。まあ、営業にされて頭にきていたらするかも知れませんね。
そして、
業務範囲に入らない
と判断しました。
間違いでした。
業務範囲
ですが、どのように判断すべきなのですか?
上記のように迷った場合、どうするべきでしょうか?
長文、申し訳ありません。宜しくお願いします。
Re: 業務範囲と職務発明 – 管理人
2016/02/03 (Wed) 11:55:18
「研究開発(現在は営業職)のノウハウから新規な冷却システムの着想を得た」の時点で、冷却システムの研究開発を行っていた(少なくとも将来行うことが具体的に予定されている)と考えたほうが良いとは思いますが、それは置いておいて出題者の意図を考えればよいと思います。
問題が書いて無いので推測ですが、甲社の取り得る措置とか、拒絶理由の有無とかを問うことが考えられる所、仮に職務発明でなければ「取り得る措置はない」とかで終わってしまい問題として成立しませんよね?
つまり、出題者は職務発明であることを前提として回答することを求めているので、業務範囲に属すると解釈するのが妥当です。
どうしても悩むのであれば、業務範囲に属する場合と属さない場合に分けて回答するのが安全です。
なお、自社の業務範囲なのに、従業員でありながら他社の友人と共同開発して、その他社が出願を行った事例ならありますよ。
Re: 業務範囲と職務発明 – あやパパ
2016/02/03 (Wed) 19:43:35
管理人様、返信ありがとうございます。
実は、最後に、
甲社がこの発明を実施していた。
1)特許権設定前の行為
2)特許権設定後の行為
について権利行使を出来るか論ぜよ
と二問出ていまして、”職務発明なら通常実施権があるから、一発で二問とも終わってしまう。二問はおかしい。”と判断してしまいました。
答えを見ますと、侵害の判断から、補償金請求権と損害賠償との関係などを論じてそれなりにスペースを取っていました。
回答の流れと取るであろうスペースの判断がどうもうまく行きません。修行あるのみですね。
Re: 業務範囲と職務発明 – 管理人
2016/02/04 (Thu) 11:52:13
それだと、出題意図が分からないですね。
「1)特許権設定前の行為、2)特許権設定後の行為について権利行使を出来るか?」という問いに対して、「職務発明」という条件がほとんど意味ないです。
他の問いに関連しているのでなければ、問題が悪いというか・・・
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