特許管理人の死亡と手続の中断

特許管理人の死亡と手続の中断に関する質問
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特許管理人が死亡したときは、手続は中断するか? – わたし
2009/04/19 (Sun) 18:01:38
「「特許管理人が死亡したときは、手続は中断する。」という枝について、ある解説は、「×(準民訴124条2項)」とあり、
解説に、「委任代理人と特許庁との間の手続の効果は、直接本人に帰属することから、本人も十分に手続の効果を熟知していると考えられる。
また、本人自身は手続能力もある以上、今後特許庁は、直接本人との間で手続を行うことが可能である。
したがって、直接本人が手続を続行できる以上、委任代理人が死亡した場合でも手続は中断しない。」とあります。
しかし、そうであるのなら、特8条や特13条は要らないし、「特許管理人が死亡した」のですから、民訴124条2項は関係ない。さらに、準民訴124条1項5号により、わたしは、手続は中断するのではないかと思うのですが、どうなのでしょうか?
よろしくおねがいします。」
Re: 特許管理人が死亡したときは、手続は中断するか? – 管理人
2009/04/19 (Sun) 21:56:06
「わたしさん
ご質問ありがとうございます。
例えば審判の場合、委任代理人が死亡した時でも、原則として当事者に対して手続が行われます。
ただし、在外者は特許管理人によらなければ手続を行うことができません。
そのため、特許管理人が死亡した場合、手続きは中断しませんが、特許管理人を選任するように当事者に通知されます(審判便覧)。
このように、特許管理人が死亡した時でも、手続は中断しません。」
Re: 特許管理人が死亡したときは、手続は中断するか? – わたし
2009/04/20 (Mon) 23:05:31
「管理人さん
ご回答ありがとうございました。
吉藤を確認したところ、民訴124条2項により、審査、審判又は再審の委任による代理人がある間は中断しない旨の記載がありますが、訴訟代理人である特許管理人が死亡しているわけですから、同項の適用は無く、また、特許管理人の死亡は、同条1項5号の「一定の資格を有する者で自己の名で他人のために訴訟の当事者となるものの死亡」に当たるわけですから、やはり中断するのではないかと思うので、実際には手続が中断しないということは、違法の運用がなされているということでしょうか?
また、
>特許管理人が死亡した場合、手続きは中断しませんが、特許管理人を選任するように当事者に通知されます(審判便覧)。
ということですが、無視して手続を続けたら、特8条を事実上無効とすることができることになるのでしょうか?」
Re: 特許管理人が死亡したときは、手続は中断するか? – 管理人
2009/04/21 (Tue) 11:33:28
「>違法の運用がなされているということでしょうか?
まず、民訴124条1項5号の「一定の資格を有する者で自己の名で他人のために訴訟の当事者となるもの」は、訴訟代理人のことではありません。
これは、第三者の訴訟担当とか、訴訟担当者とか呼ばれる者のことをいい、具体的には、破産管財人などが該当します。
というわけで、違法の運用がなされているわけではありません。
なお、どうしても詳しく知りたければ、「民事訴訟法概説」などを一読すればよいと思いますが、弁理士試験の勉強でそこまでやるのは時間の無駄ですのでお勧めしません。
>特8条を事実上無効とすることができることになるのでしょうか?
在外者は特許管理人がいないと手続きできないので、そもそも「無視して手続を続ける」ということができません。
当然、特8条を事実上無効とすることも不可能です。」
Re: 特許管理人が死亡したときは、手続は中断するか? – わたし
2009/04/21 (Tue) 12:51:00
「民訴124条1項5号は委任代理人のことだと思っていました。ご指摘、ありがとうございました。
ということは、そもそも、特許管理人が死亡しても中断理由にはならないということになり、民訴124条2項は関係ないことになります。
そこで最初に立ち戻るのですが、
「特許管理人が死亡したときは、手続は中断する。」という枝について、何故、中断しない理由として民訴124条2項をもちだすのか、という疑問は残りますが、変なテキストだなぁということで、あまり拘泥しないほうが良さそうですね。」
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