H22年37(ハ)と改正後の関連意匠について – はる
2022/02/08 (Tue) 10:11:10
弁理士試験初学者です。いつも拝見させていただいております。
H22年短答試験問37(ハ)の枝について、改正後の関連意匠制度と関連して、お伺いさせてください。
問題文
(ハ) 意匠登録出願Aに係る「冷蔵庫」の取っ手部の部分意匠イが、Aの出願の日前に出願され、Aの出願の日に発行された意匠公報に掲載された自己の意匠登録出願Bに係る「冷蔵庫」の意匠の一部と類似であるとき、部分意匠イは意匠登録を受けることができない。
1.この場合、拒絶理由は3条の2が通知されますでしょうか?もしくは3条(1項3号又は2項)又は9条(審査基準の額縁のようにほとんど同じ場合)でしょうか?
2.1の拒絶理由が3条又は9条だとすると、Bを本意匠とし、Aを関連意匠と補正すれば登録されうるが、3条の2だとすると、Bの公報発行と同日出願なので3条の2但し書きは適用されず、関連意匠制度を使っても救済できないという理解でよろしいでしょうか?登録を受けたければ、一旦出願Aを取り下げて、後日関連意匠として出し直しでしょうか?
頓珍漢なことを申しているかもしれませんが、ご教示いただけましたら幸いです。
Re: H22年37(ハ)と改正後の関連意匠について – 内田浩輔
2022/02/15 (Tue) 10:43:00
1について、まず「出願前」なので時分まで問題となります。
よって、公報の発行時間が出願時間よりも前であれば、意3条1項3号により拒絶されます。
発行時間が出願時間よりも後であれば、意3条の2の適用は、出願人が同一の場合は原則として除かれます。しかし、これは公報発行の日前までに出願した場合に限られるので、意3条の2で拒絶されます。
2について、原則として、全体意匠と部分意匠は非類似です(冷蔵庫と冷蔵庫の取っ手部分とは、用途機能、及び形態のいずれも異なる)。
したがって、関連意匠として登録を受けることはできません。
なお、可能性として、例えば、冷蔵庫の底面以外を意匠登録を受ける部分とするような部分意匠であれば、関連意匠として登録を受けることができるかもしれません。
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