登録料と更新登録料

登録料と更新登録料に関する質問
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商標権の満了 – 222
2009/04/30 (Thu) 23:41:17
はじめまして。
商標権が10年で満了するとき、高い更新料を払うより、一旦消滅させてからすぐに新たな商標出願をしたほうが安いと思います。
商標法4条1項13号では、商標権が消滅した日から1年以内は他人の出願が拒絶されるので問題ないようにも思えるのですが、どんな問題があるでしょうか。
Re: 商標権の満了 – 倭猿
2009/05/01 (Fri) 08:36:38
条文をぱらぱらめくりながら調べました。
ヌケがあると思います。補充訂正をどなたかお願いします。
・消滅後、新たな出願が設定登録されるまでの間が権利の空白期間となる。
・新たな商標権は、除斥期間の適用を受ける起算が新たに始まる。
・使用権、質権の契約等をしていた場合、それをやり直す必要がある。
・先使用権者が新たに生じる場合がある。
・後発的に識別力、使用意思を失ったと判断された場合は、3条で拒絶される。
・他人の権利との関係で生ずる使用制限(29条)の範囲が広がる。
・他人の使用を許容しなければならない範囲(、33条の2,33条の3)が広がる。
・出所混同の生ずる範囲は流動的だから、11号、15号の適用も否定できない。
・4条3項の適用範囲がずれるため、たとえば、8号で拒絶もあり得る。
Re: 商標権の満了 – 管理人
2009/05/01 (Fri) 11:56:23
222さん
ご質問ありがとうございます。
倭猿さん
ご回答ありがとうございます。
さて、やはり一番の問題は、再出願時に拒絶される危険があるということでしょう。
本来、無効理由を備えていた商標権の場合、無効審判により無効とされるまでは有効です。
しかし、拒絶されてしまえば、商標権を取得できなくなります。
また、再審査を受けるということは、それだけ調査範囲も広がり拒絶される危険性も高くなります。
さらに、無効理由不備の場合であっても、出願後に4条1項8,10,15,17,19号に該当する場合が考えられます(商4条3項)。
特に、4条1項10号は、外国で使用された結果、日本で周知となった場合も該当しますので危険です。
ところで、商標権の登録料が1区分で3万7千600円で、更新登録の登録料が1区分で4万8千500円です(商40条)。
その差はわずかに1万1千100円ですので、再出願の手間を考えればメリットはほとんど無いと考えて差し支えないと思いますが、いかがですか?
ちなみに、H18年のアンケート結果によれば、3区分の商標登録出願で弁理士の手数料が最低で4万円、平均で13万2千592円です(日本弁理士会)。
これを単純に3で割ると1区分で、最低1万3千333円、平均で4万4千198円もかかります。
Re: 商標権の満了 – 222
2009/05/01 (Fri) 22:42:51
倭猿さん
管理人さん
ご回答ありがとうございました。
やはり出願時を変更するというのは大きなリスクがあるのですね。
勉強になりました。
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