R01年短答特実問19

過去問の解説
特許法 独学 チワワ

以下の内容はあくまで管理人の解釈であり、受験機関などの解答は参考にしておりません。また、その正確性を保証するものではありません。もし、間違いに気付かれた方は、独学の弁理士講座掲示板、又は、メールにてご連絡下さい。

R01年短答特実問19

訂正審判、特許無効審判における訂正の請求に関し、次の(イ)~(ホ)のうち、誤っているものは、いくつあるか。
1 1つ
2 2つ
3 3つ
4 4つ
5 なし

枝1

(イ) 特許無効審判の審決取消訴訟において、訂正の請求がされた一群の請求項のうち一部の請求項についての審決の取消しの判決が確定したときは、審判官は、審理を行うに際し、当該一群の請求項のうちその他の請求項についての審決を取り消さなければならない。

解答
◯ 審決の取消しの判決が、訂正の請求がされた一群の請求項のうち一部の請求項について確定したときは、審判官は、審理を行うに際し、当該一群の請求項のうちその他の請求項についての審決を取り消さなければならない(特181条第2項)。

枝2

(ロ) 外国語書面出願に係る特許の特許無効審判において、誤記又は誤訳の訂正を目的として訂正を請求する際には、その訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面とみなされる外国語書面の翻訳文に記載した事項の範囲内においてしなければならない。

解答
✕ 明細書、特許請求の範囲又は図面の誤記若しくは誤訳の訂正は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(外国語書面出願に係る特許にあっては、外国語書面)に記載した事項の範囲内においてしなければならない(特134条の2第9項で準用する特126条5項)。

枝3

(ハ) 特許無効審判において、訂正の請求が認容されて削除されることとなった請求項に対してされていた特許無効審判の請求は、その特許無効審判の請求が不適法な請求であるため、却下される。

解答
◯ 特許無効審判において無効を申し立てた請求項が、訂正により全て削除されたときは、審決却下される(審判便覧51-08)。

枝4

(ニ) 訂正審判は、2以上の請求項に係る願書に添付した特許請求の範囲の訂正をする場合には、請求項ごとに(当該請求項の中に一群の請求項があるときは、当該一群の請求項ごとに)請求をしなければならず、特許権を単位として請求をすることはできない。

解答
✕ 特許権全体を単位として訂正を請求することはできる(審判便覧38-00)。

枝5

(ホ) 特許権者は、質権者及び特許法第80条第1項(無効審判の請求登録前の実施による通常実施権)の規定による通常実施権者があるときは、両者の承諾を得た場合に限り、特許無効審判において訂正の請求をすることができる。

解答
✕ 専用実施権者、質権者、又は職務発明(特35条)による通常実施権者、特許権者の許諾(特78条1項)又は専用実施権者の許諾(特77条4項)による通常実施権者がいる場合は、これらの者の承諾が必要である。しかし、無効審判の請求登録前の実施による通常実施権者(特80条1項)の承諾は課せられていない(特134条の2第9項で準用する特127条5項)。

解説

枝2,4,5が誤っているので、3の3つが正解

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