フォートナイトの商標が日本企業に奪取された件

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商標法 独学 チワワ

ちょっと前から観察していた案件(拒絶査定→登録審決)ですが、バトルゲームで著名な「FORTNITE(フォートナイト)」にそっくりな商標「FORTNIGHT(フォートナイト)」が獲られてしまいました。
中国??
いやいや、日本での話です。

FORTNIGHT(フォートナイト)商標

具体的には商標登録第6389929号で、指定役務は9類などです。
ちなみに、本家(FORTNITE)の登録商標は商標登録第5494358号です。
すでに著名なフォートナイトの商標とはいえ、商標は選択物なので、役務が違えば登録はありえます。
しかし、9類ですよ!?
一応日本特許庁様も拒絶査定は出したようです(家庭用テレビゲームなどは削除された)。
その結果、本願商標の登録出願時及び本件審決時において周知ではないとして審判で覆ったようです。

で、気になる商標の権利者ですが「知財防衛株式会社」です。
そして、権利者の住所は「東京都品川区北品川4丁目8番33号777」です。
あれ?
この住所どっかで見たような・・・

はい、そうです。
本当にものすごい偶然の一致ですが、あの有名なマリカー商標の使用者である「STREET KART合同会社」、「ドライブスーパーカー株式会社」、「MARI HOLDINGS株式会社」、「X-Kart株式会社」等などと同じ住所です。
いやぁ、偶然って怖いですね!!

マリカーでアレな会社と偶然同じ部屋で登記されてる会社が「フォートナイト」の商標を使用するんですって!
偶然の一致を知らないなんてあり得ないですが、使用意思を認定する特許庁様は懐が深いよね!!

代理人は誰?

気になる代理人ですが、本人出願です。

いやいや、フォートナイトの商標で登録するのに本人出願はあり得ないでしょ。
というわけで、審判からは正林国際特許商標事務所様の代理人が付いています。
これも、本当にものすごい偶然の一致ですが、あの有名なマリカー訴訟の代理人と一致しています。
わー偶然ってスゴイネ。

個人的な見解ですが、商標的に使用されている言葉を、それを知って且つ使用意思が無く商標登録出願するのはアウトだと思っています。
例えば、商標的に使用されていない「大迫半端ないって」を商標登録出願しても、私はこれはいいかなと思います。
また、特定の役務等と紐づかない「令和」を商標登録出願しても、私はこれもいいかなと思います。
本当は、周知・著名であっても指定役務・商標が非類似であればいいのでしょう。

しかし、使用意思が明らかに「無い」と推測される出願人が、周知・著名な商標を独占してもいいとは思いません。
とはいえ代理人に、そのような出願の代理を受任しない義務を課すのは難しいです。

しかし、弁理士の品位を保つために、弁理士自身が断って欲しいと切に思います。
そして、本会もこれを問題視すべきだと思います。

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