弁理士試験-発明者の認定

発明者の認定
本ブログは独学の弁理士講座の別室です。
なお、本日の本室更新は「商標法第5条3項」です。
着想の提供、具現化 – いかちん
2009/10/25 (Sun) 00:19:45
着想の提供者と具現化した者が異なる場合、一体的、連続的な関係が必要だと思うのですが、具体的にどういうことでしょうか?
Re: 着想の提供、具現化 – kaeru
2009/10/25 (Sun) 21:14:45
いかちんさん
共同発明の件ですよね?
吉藤先生の本には
発明の具現化が当事者にとって自明の程度でない限り具現化した者も共同発明者とあります
例)甲は新しい着想のヘッドフォンを思いついた。しかし,具現化には至らず友人である乙に相談した。すると,乙は甲の着想に対し試作を行った結果ヘッドフォンの具現化に成功した
→共同発明・・・2以上の自然人が実質的な協力のもと完成
→あてはめ・・・本問において,甲の思想のみでヘッッドフォンの具現化には至らなかった。しかし,甲の着想の自明な範囲を超えた,乙の試作による協力があったため,当該ヘッドフォンは具現化されたと考えられる。よって,当該ヘッドフォンは甲と乙の実質的な協力のもと完成させた共同発明である。
Re: 着想の提供、具現化 – 管理人
2009/10/26 (Mon) 17:49:21
kaeruさん。
またまた、ありがとうございます。
ちなみに、論文で書くならこんな感じです。
「?思想の創作自体に関与しない者は発明者ではない。
a.部下に対して通常のテーマを与えた者又は一般的な助言・指導を与えた者は単なる管理者であり、発明者ではない。
b.指示に従い、単にデータをまとめた者又は実験を行った者は単なる補助者であり、発明者ではない。
c.発明者に資金を提供したり、設備利用の便宜を図ることで援助した者又は委託した者は、単なる後援者又は委託者であり、発明者ではない。
?発明の成立過程における、着想の提供と着想の具体化の各段階について、実質上の発明者の有無を判断する。
a.提供した着想が新しい場合は、着想提供者は発明者である。
b.新着想を具体化した者は、その具体化が当業者にとって自明程度のことに属しない限り、発明者である。」
Re: 着想の提供、具現化 – いかちん
2009/10/26 (Mon) 22:26:38
あるレジュメに、着想した者が具現化することなく公表したばあい、具現化した者が発明者になる記載もあります。これは、どう考えたら良いのでしょうか?
Re: 着想の提供、具現化 – 管理人
2009/10/27 (Tue) 12:28:36
「新着想を具体化した者は、その具体化が当業者にとって自明程度のことに属しない限り、発明者である」ので、発明者というだけです。
なお、着想者と具現化した者とが共同発明者になるのかは、協力関係が存在するか否かによって変わります。
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